連結性 / プラスチックの海
イーサン・エステス(アメリカ)

2016年、私は海洋生物学者として地元の漁師や日本政府と協力し、クロマグロの研究をするために佐渡島を訪れました。鷲崎沖の漁船でのワイルドな体験や、両津北部で過ごした静かなビーチコーミングを通して、島の勤勉な人々と自然の美しさに深い感謝の念を抱きました。佐渡島は国際的な海洋プラスチック汚染問題と無縁ではなく、私の初期の作品の多くは、佐渡島の海岸で拾ったプラスチック製品からインスピレーションを得ています。「連結性/プラスチックの海」を通して、プラスチックが海の生き物に絡みつく様子を浮き彫りにし、人類の使い捨てプラスチックへの依存を根本的に変えるきっかけとなることを意図しています。佐渡のような島々は、より広範な社会課題を解決するためのイノベーションの源泉となり得る、小さな世界だと私は信じています。

イーサン・エステスEthan Estess
イーサン・エステス(1989年生まれ)は、彫刻や版画を通して、海洋が直面する課題について発信するアーティスト兼海洋科学者です。海洋生物学者としてキャリアを積む中で、彼は広く世界を旅し、その経験を作品のインスピレーションの源としています。スタンフォード大学で環境科学の修士号と学士号を取得し、海洋学、機械工学、スタジオアートを学びました。エステスは、サンフランシスコの埋立地で開催されたRecologyプログラムなど、数々のアーティスト・イン・レジデンスに参加してきました。このプログラムでは、再生ロープから等身大のクジラの尾の彫刻を制作し、後にサンフランシスコ国際空港で数百万人の観客に向けて展示しました。彼の作品は現在、北米、ヨーロッパ、日本で展示されており、ビショップ美術館やJ・ポール・ゲティ美術館のためにインスタレーション作品を制作しました。近年では、複数の非営利団体と協力し、海洋ゴミから巨大な波の彫刻を複数制作し、海洋保護のメッセージを数百万人の観客に届けています。
http://www.ethanestess.com/
作品詳細
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作品番号:7
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制作年:2025
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公開期間:秋会期2025年9月19日(金)〜11月9日(日)、冬会期2026年1月23日(金)〜3月8日(日)
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鑑賞料金:銀河共通割引パス Galaxy Value Pass(2,000円)または、入館料(大人300円 / 小・中学生100円)
会場・アクセス
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所在地:両津郷土博物館
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開館時間:8時30分から17時まで(入館は16時30分まで)
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休館日:会期中休館日なし
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駐車場:有