作品・作家Artist

25.会遇

庭連(日本)

2019年「会遇」は狭山市にある元気プラザに展示されました。「移設型オブジェ」という名目で、どこへでも移動できる石のオブジェとなっています。目まぐるしく進化する情報化社会で簡単に知りたい情報が手に入り、人と人がインターネットで出会うことができる現在にあって、地域のコミュニティ広場である元気プラザにはより多くの人が集まり、出会い、狭山市の情報発信の「場」となる様、会遇と名付けました。

作者のインスピレーションでそれは作られました。元気プラザを人と人が出会う「場」としていくというワードからイメージして陰陽太極図を思い描いたといいます。見知らぬ人と人が出会い手と手が混じり合い繋がっていく様を、対極にある陰と陽、光と影が混じり合い結局全ては1つにつながり円になっているという思想に同じモノを感じ作品のイメージを固めていきました。

作品は作者の想いや背景、原風景が影響されます。それを庭連ではその想いを汲みつつ各メンバーがそれぞれの考えや思想、アイデアを出しより作品としての完成度を高めていきます。その構成は日本3大御影石の産地である茨城県の稲田石を使い、庭連メンバーが主になって1つ1つのピースを手作業で加工して形を作っていきました。なるべく機械に頼らず人の手で加工する事でより多くの気持ちを込めることができ、限界を超えたところまで意識を高め、より良いものつくりたいという職人としてのプライドが作品の完成度を後押ししています。

想定外の物をつくり人に感動を与えるには技術だけではなく、人の想い、情熱、信念が必要です。その精神的なものを打ち出すには簡単にゴールを目指すより遠回りした方がより想いの熱量は上がり作品に力を吹き込んでくれると考え、石の加工にはあえて困難なノミとコヤスケなど手作業に拘りました。

我々庭連は、不可能ということにあえて挑戦し、魂を込めた作品を多くの人にみてもらい、感動を与えていきたいと願っています。例えば、地域に根ざすお地蔵さんのような住む人々の心のよりどころ、人と人との繋がり、触れ合う事の大切さこそ会偶の意図するところであり、アミニズム的な地域の象徴となる様な空間。命の源となる様な作品づくりを心を込めて創りあげたいと願います。

[追伸]
年始から心を痛める報道が続く中で火山列島である日本に住むという事。
自然の脅威 人と人との絆の大事さ 色々と考えさせられます。
日本の象徴ともいえる米の文化
国内有数の米産地である新潟
元は本州と地続きでありながら古の地殻変動によって産まれた 佐渡島の地
それらを踏まえて移設型オブジェである会遇の着地点としてふさわしいとの想いがあります。

作品詳細

  • 作品番号:25

  • 制作年:2024年

  • 公開期間:準備中:10月末公開予定

  • 鑑賞料金:無料

会場・アクセス

庭連Niwaren

庭連は庭師のグループです。庭を通じて様々な日本の文化と交わり、育み、紡いでいく活動をおこなっています。歴史の伝統から学び、先人たちが築いた文化を継承し新しいことに挑戦していきます。
自然、時間の経過、そして人々の想いが庭という四次元のアートを熟成させ豊かな未来と平和を作っていくと私たちは信じています。

2015 シンポジウム「庭が日本の未来を拓く」
会場:さん太ホール 岡山会場
主催:庭連、岡山創庭塾
協賛:株式会社アイシン、三協立山株式会社、佐藤園芸
助成:福武教育文化振興財団

2015 竹の茶室「包み込む」
会場:古民家ギャラリー楽風 埼玉
建築家グループ「PALS」による写真展
主催:PALS
森に人々が集まり、その中から考えのカクが芽生える。
そのカクは積み上げられ、渦を巻くうねりとなり、人々の暮らしを導いていく。

2016 竹のフォリー「積み上がる」
会場:北本市 北本春の森めぐり 埼玉
主催:北本市、北本市観光協会

2018 「竹のステージ」
会場:狭山稲荷山公園 埼玉
アフリカンフェア in SAYAMA
主催:NPO法人まちのつながり推進室

2019 「エントランスゲート」
会場:とびうめアリーナ 太宰府市総合体育館 福岡
太宰府市民政庁まつり
主催:太宰府市民政庁まつり実行委員会

2019 「会遇」
会場:狭山元気プラザ 埼玉
庭連と狭山市の協働による製作事業
人とのつながりができることで
新たな出会い、発見が生まれ
更に広くつながっていく

2021 エントランスゲート「つむい手」
会場:早島町ふれあいの森公園 岡山
キャンプに恋して オープニングセレモニー
主催:キャンプに恋して実行委員会

2022 「生命(いのち)」
会場:福岡市役所 福岡
花スプリングスプリングフェス
主催:福博花しるべ実行委員会