13.A Way to Draw Lifelines
アナ・アメリア・ジェニオリ(ブラジル)
アーティストのアナ・アメリア・ジェニオリが佐渡島の寺院に展示するインスタレーションは、ドローイングと小さなオブジェクトで構成されます。アーティストは、島に住む人々のリズム、記憶、日常生活、そして島の風景を調査します。アナ・アメリアは、鉛筆のストローク、顔料ベースのペイント、紙のモノタイプなどの技法を使用して作品を制作します。これらのドローイングは、ライフラインを描く方法である地図作成を表しています。地図は通常、領土、完成したもの、確立された世界を再現したものです。一方、地図作成は、その瞬間に起こっていることの伴奏です。身振りと自発的な方法で作成されます。このインスタレーションは、訪問者に作品の旅を提供し、都市生活の速いペースで忘れられた感覚を取り戻すことを目的としています。それは、プレッシャーを軽減し、思考の間隔を広げ、呼吸を落ち着かせる瞬間となるでしょう。また、サイト固有のアートを体験する機会も提供します。
作品詳細
- 作品番号:13
- 制作年:2024年
- 公開期間:8月11日(日)〜11月10日(日)火・水定休 ※祝日除く
- 鑑賞料金:無料
会場・アクセス
- 所在地:長江 観音寺
- 開館時間:8-9月:10:00〜17:00、10-11月:10:00-16:00
- 休館日:なし
- 駐車場:あり
アナ・アメリア・ジェニオリAna Amelia Genioli
サンパウロ生まれ。サンパウロ・カトリック大学(Pontifícia Universidade Católica de São Paulo, PUC-SP)でコミュニケーションと記号論の修士号と博士号を取得。ブラジルのアーティストであるカルロス・ファジャルドやアナ・マリア・タヴァレスと共に学び、自身の作品を発展させた。
ジェニオリの作品は、人々が世界と築く継続的な関係性を探求する「地図学」のように捉えることができる。これらの関係性は、私たち自身を変容させ他の主体や環境に影響を与えるものである。このような媒介をドローイング、写真、刺繍、インスタレーションといったさまざまなメディアで表現している。
近年の作品では、河川や森林、そしてそこに住むコミュニティの意義を観察することで、未来的かつ祖先的な観念を描くことに注力している。主観性が無生物や非思考的な存在にも宿るという考えに基づき、これにより思考の不安定化が起こり、別世界の可能性が開かれることを示唆している。
最近ではサンパウロのエドゥアルド・フェルナンデス・ギャラリーで開催された個展「des.norte」で作品を発表し、東京都千代田区のアートセンター3331 Arts Chiyodaでの国際木版画ラボ展や、モスクワのArt-Trofiギャラリーでの展覧会など、国際的なグループ展にも参加した。また、コロンビア国立大学(ボゴタ)でのアーティスト・レジデンシー・プログラム、日本の国際木版画ラボ・河口湖アーティスト・イン・レジデンス、アイスランドのNESアーティスト・レジデンシー、カナダのバンフ・センターでのEarthedアート・レジデンシーなど、数々のレジデンスプログラムにも参加している。