芸術祭について

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さどの島銀河芸術祭2025 総合プロデューサーメッセージ

日本海に浮かぶ最大の離島、佐渡島。豊かな自然、独自の歴史、そして多様な文化が息づくこの地で、「さどの島銀河芸術祭2025」が今年も開催されます。本芸術祭は、日本博2.0の委託事業として、皆さんと一緒に「より良い未来」を考え、創り上げていく国際芸術祭です。

佐渡島は、かつて金の一大産地として国際社会にも影響を与え、承久の乱に敗れた順徳上皇や、足利義教から弾圧を受けた世阿弥が配流された歴史を持つ地です。江戸から明治にかけては、近畿・北陸・北海道を結ぶ北前船が盛んに行き交い、まさに多様な文化が行き交う「交流の島」として栄えました。この交流が育んだ能や鬼太鼓などの独自の文化は、今も島に深く根付き、「本物の日本」が色濃く残っています。世界遺産に登録された「佐渡島の金山」がもたらした佐渡独自の文化は、この島には国際的な価値と、歴史の深さが凝縮されています。

豊かな自然、独特の歴史、そしてこの地で暮らす人々の魅力。国内外のアーティストたちが、佐渡島に集い、それぞれの表現で佐渡の魅力を再構築し、新たな光を当てます。両津地区を中心に島内各地に展示されるアート作品はもちろん、ライブパフォーマンス、特別なツアーや体験プログラムも満載です。言葉の壁を越え、五感で感じるアート体験は、訪れるすべての人にとって忘れられない思い出となるでしょう。

アートを起点に、佐渡島が持つ自然、食、歴史的建造物といった豊かな文化に触れることで、きっと新たな佐渡の魅力に出会えます。地図とオーディオガイドを手に、島を巡ってみてください。一歩進むごとに、自分自身を深く見つめ直し、内なる存在に気づくことができるはずです。そして、私たちが自然、ひいては宇宙の一部であるという、忘れかけていた感覚を思い出させてくれるでしょう。

不透明な世界情勢や自然災害など、予測が困難な時代だからこそ、この芸術祭が、既成概念やヒエラルキーを問い直し、曖昧さや多様性を肯定し、私たち一人ひとりが「自分自身の立ち位置」を見つめ直すきっかけとなることを願っています。

過去と未来が対話し、すべてが巡り始める――「さどの島銀河芸術祭」を通し、五感で感じる新たな発見と体験が、地球の未来を考えるきっかけとなり、私たち一人ひとりの行動が、より良い世界へとつながる確かな予感となることを心から願っています。

大阪・関西万博、そして世界遺産「佐渡島の金山」にお越しの皆様。ぜひ、この佐渡島でのアート体験を通じて、日本の奥深い魅力を発見してください。 世界中の皆様との出会いを心よりお待ちしております。

さどの島銀河芸術祭2025 総合プロデューサー 吉田盛之

基本理念

  • 会期:

    2025年 春/秋(コア期間)/冬(142日間)
    春:4月25日(金)〜6月8日(日)(45日間)ツアー・体験
    秋:9月19日(金)〜11月9日(日)(52日間)コア期間:アート展示・イベント・ツアー・体験
    冬:1月23日(金)〜3月8日(日)(45日間)ツアー・体験
    火・水定休※祝日除く

  • 開催地:

    佐渡島内 両津エリアを中心とした複数箇所

  • プロデューサー:

    吉田 盛之(ヨシダモリト)

  • アドバイザー:

    椹木 野衣 / 宇川 直宏 / 小川 弘幸