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鉱山の町・細倉を記録する寺崎英子の遺したフィルム

宮城県北西部、奥羽山脈の山麓の町鶯沢に細倉鉱山という、鉛や亜鉛を産出した日本で有数の鉱山がありました。
 
1941年、旧満州に生まれた寺崎英子は、家族とともに細倉に移り住み、家業の売店を生業にしてきました。
鉱山の閉山が発表されると寺崎はカメラを手にし、記録を始めます。閉山までは町や人々。子どもたちやそこで飼われていた動物などに
精力的に眼を向け、閉山後は消えていく人々の生活、そしてその場所が草むらとなって埋もれていく過程を丹念に撮影し、
約1万1千カットのネガを残しました。本展では、写真をプリントすることなく2016年、75歳で亡くなった寺崎英子のネガからその作品の一端を紹介します。